ローマ字文の分ち書きのしかた

1. 単語は原則として一続きに書き、他の単語から離して書く。
- すずしい　かぜ　が　そよそよ　ふく。(涼しい風がそよそよ吹く。)
- きょー　わ　わたし　の　たんじょーび　です。(今日は私の誕生日です。)
- なんか　ほしい、なー！(何か欲しい、なあ！) なんて　なまえ　な　の？(何て名前なの？)
2.
- a. 接頭語は続けて書く。
  - おしろい、おまつり(お祭り)、おひとつ、おいくら、おんすがた(御姿)、おんぞーし(御曹司)、おんたまずさ(御たまずさ)、みたまや(御霊屋)、みくに(御国)、みあかし(御明かし)、ごきぼー(御希望)、ごぶじ(御無事)、ごぞんじ(御存知)、むいしき(無意識)、むじかく(無自覚)、ふさんせい(不賛成)、ふあんしん(不安心)、ぶきよー(不器用)、ぶきりょー(不器量)、ひかがくてき(非科学的)、ひげんじつてき(非現実的)、まむかい(真向かい)、まっしょーじき(真っ正直)、まっさかさま(真っ逆様)、まっぴるま(真っ昼間)、まんまる(真ん丸)、まんむかい(真ん向かい)、まんなか(真ん中)、まよなか(真夜中)
- b. 接頭語のように用いられることばも続けて書く。
  - くちおしい(口惜しい)、つんのめる、うちほろぼす(討ち滅ぼす)、うちあわせ(打ち合わせ)、たちおくれる(立ち遅れる)、たちぎえ(立ち消え)、とりみだす(取り乱す)、とりこみ(取り込み)、さしもどす(差し戻す)、さしさわり(差し障り)、かきくもる(掻き曇る)、かきくどく(書きくどく)、うらがなしい(うら悲しい)、うらわかい(うら若い)、いちはやく(いち早く)、おしはかる(推し量る)、てひどい(手ひどい)、ていたい(手痛い)、てあつく(手厚く)、ていっばい(手一杯)、すばやい(素早い)、ずぶとい(図太い)、どえらい(ど偉い)、ふんじばる(ふん縛る)、ぶんなげる(ぶん投げる)、おっぽりだす(おっ放り出す)、おっぴろげる(おっ広げる)、おっとりかこむ(おっ取り囲む)、すっとんきょー(素っ頓狂)、くそどきょー(くそ度胸)、くそおちつき(くそ落ち着き)、らいがくねん(来学年)、まいにちよーび(毎日曜日)、まいじかん(毎時間)、めなみ(女波)、おなみ(男波)、めまつ(女松)、おまつ(男松)、めぎつね(女狐)、おぎつね(男狐)、ぜんこく(全国)、ぜんけん(全県)、ぜんせかい(全世界)、しょこく(諸国)
3.
- a. 接尾語は原則として続けて書く。
  - わたくしたち(私たち)、ことりたち(小鳥たち)、きみら(君ら)、わたしども(私ども)、おくさまがた(奥様方)、おかみさんれん(おかみさん連)、ははご(母御)、よめご(嫁御)、ちちうえ(父上)、ははうえ(母上)、あにぎみ(兄君)、せのきみ(背の君)、おまわりさん(お巡りさん)、おにーさん(お兄さん)、ねーさん(姉さん)、じーさん(爺さん)、かみさま(神様)、ほとけさま(仏様)、ちゅーいどの(中尉殿)、そんちょーどの(村長殿)、とのばら(殿原)、わかいしゅ(若い衆)、せがれめ、こいつめ、ばかめ(馬鹿め)、むらびと(村人)、たかみ(高み)、ふかみ(深み)、あつさ(暑さ)、よわさ(弱さ)、あっけなさ、おかしみ、あつみ(厚み)、さかて(逆手)、おくて(奥手)、せけんなみ(世間並み)、のきなみ(軒並み)、ひかくてき(比較的)、ろんりてき(論理的)、あぶなげ(危なげ)、みどりなす(緑なす(黒髪))、こどもらしい(子供らしい)
- b. 接尾語のように用いられることばも続けて書く。
  - いまどき(今時)、ひぐれどき(日暮れ時)、ひ　の　くれどき(日の暮れ時)、ごはんどき(御飯時)、たそがれどき(たそがれ時)、かわたれどき(彼わ誰時)、いまごろ(今頃)、このごろ(この頃)、ひるごろ(昼頃)、らいねんごろ(来年頃)、1980-ねんごろ(1980年頃)、ぬのごし(布越し)、かみごし(紙越し)、つくえごし(机越し)、やまごし(山越)、いちにんまえ(一人前(の仕事))、ふたつきめ(二月目)、よねんせい(四年生)、はつかかん(二十日間)、よーかぶり(八日振り)、ひだりかど(左角)、むこーがわ(向こう側)、きたがわ(北側)、ひがしより(東より)、ひだりすみ(左隅)、みぎした(右下)、ひだりうえ(左上)、みなみむき(南向き)、はんたいむき(反対向き)、むこーぎし(向こう岸)、がけぎわ(崖際)、がけっぷち(崖っぷち)、よつつじ(四辻)、がけした(崖下)、さかうえ(坂上)、ひだりまえ(左前)、まちなか(町中)、すじむこー(筋向こう)、かみわざ(神業)、にんげんわざ(人間業)、せかいじゅー(世界中)、まちじゅー(町中)、ひやあせもの(冷汗もの)、びくびくもの、しんないながし(新内流し)、ちょーしはずれ(調子外れ)、こもずつみ(こも包み)、きしずたい(岸伝い)、つなわたり(綱渡り)、おんせんめぐり(温泉巡り)、おみやまいり(お宮参り)、こころずもり(心積もり)、ふくろとじ(袋とじ)、ろーそくたて(ろうそく立て)、きっぷきり(切符切り)、じてんしゃのり(自転車乗り)、さらまわし(皿回し)、ぜいこみ(税込み)、たばこのみ(タバコのみ)、せんぽーもち(先方持ち)、とんぼとり(トンボ採り)、ものわずけ(物は付け)、あさがおずくり(朝顔作り)、たくあんずけ(沢庵漬け)、したたらず(舌足らず)、もみじがり(紅葉狩り)、ねずみとり(ねずみ捕り)、はだまもり(肌守り)、まんごくどーし(万石通し)、みずしらず(見ず知らず)、せみとり(蝉取り)、どーぶつずくし(動物尽くし)、けっこーずくめ(結構尽くめ)、ふなのりれんじゅー(船乗連中)
  - ただし、「…入り」「…売り」「…集め」「…選び」「…落し」などのように、最初が母音で始まる語が続くために、読みにくさを感ずるような場合はつなぎ[－]を入れてもよい。
    - みるく-いり(ミルク入り)、ねずみ-いらず(ネズミ入らず)、きっぷ-うり(切符売り)、うた-うたい(歌唄い)、かーど-あつめ(カード集め)、あつさ-あたり(暑さあたり)、よめ-えらび(嫁選び)、だるま-おとし(達磨落とし)、あかぎ-おろし(赤城下ろし)
  - また、「パン屋さん」「めがね屋さん」などの「さん」は前の語から離して小文字で書き始める。
    - ぱんや　さん(パン屋さん)、めがねや　さん(眼鏡屋さん)、たばこや　さん(たばこ屋さん)
- c. 固有名詞に続く接尾語は離して書く。
  - たろー　たち(太郎たち)、ゆきこ　ら(雪子ら)、じろー　さん(次郎さん)、あんどー　くん　ら(安藤君ら)
- d. 固有名詞に続く「さん」「くん」「様」「氏」「殿」などの敬称は離して大文字で書き始める。
  - はなこ　さん(花子さん)、ごろー　くん(五郎君)、たなか-よしお　さま(田中よしお様)、おーつか　し(大塚氏)、のぐち-ひでよ　どの(野口英世殿)
  - ただし、愛称-略称の「ちゃん」は続けて書く。
    - けんちゃん(健ちゃん)、せっちゃん(節ちゃん)、まことちゃん(誠ちゃん)、はなこちゃん(花子ちゃん)
  - また、固有名詞につく「先生」「教授」「博士」「夫人」「委員」などは離して小文字で書き始める。
    - わたなべ　せんせい(渡辺先生)、たなか　きょーじゅ(田中教授)、ゆざわ　はかせ(湯沢博士)、やまもと　ふじん(山本夫人)、いと　いいん(伊戸委員)
- e. 接尾語のうち、「だらけ」「ぐらい」は離して書く。
  - どろ　だらけ(泥だらけ)、あせ　だらけ(汗だらけ)、ち　だらけ(血だらけ)、け　だらけ(毛だらけ)、この　ぐらい、あわつぶ　ぐらい(粟粒ぐらい)、ぼく　の　せい　ぐらい　ある。(ぼくの背ぐらいある。)
4.
- a. 助動詞は原則として続けて書く。
  - きかせる(聞かせる)、みさせる(見させる)、よろこばれる(喜ばれる)、たすけられる(助けられる)、かかない(書かない)、たぺよー(食べよう)、いきたい(行きたい)、はなします(話します)、おきた(起きた)、もらった、よんだ(読んだ)、みまい(見まい)、いくまい(行くまい)、ありそー　だ(有りそうだ)、すずしそー　だ(涼しそうだ) (様子・ありさまなどの意味を表わす「そうだ」)
- b. 助動詞のうちで「だ」「です」「らしい」「ようだ」、および伝え聞く意味を表わす「そうだ」は離して書く。
  - あれ　わ　ふじさん　だ。(あれは富士山だ。)
  - ふじさん　わ　うつくしい　やま　です。(富士山は美しい山です。)
  - もー　みんな　かえった　よー　だ。(もうみんな帰ったようだ。)
  - こんや　わ　あめ　が　ふる　らしい。(今夜は雨が降るらしい。)
  - この　ほん　わ　やまだ　くん　の　らしい。(この本は山田君のらしい。)
  - あそこ　わ　たいへん　あつい　そー　だ。(あそこは大変暑いそうだ。)
  - 〔注意１〕接尾語の「らしい」は続けて書く。
    - あの　おとこ　わ　いつ　まで　たっても　こどもらしい　ね。(あの男はいつまでたっても子供らしい。)
  - 〔注２〕「だ」を含めて形容動詞と認められる場合は「だ」を離して書く。
    - きれい　だ(綺麗だ)、じょーず　だ(上手だ)
- c. 助動詞「う」は接続する動詞・助動詞などによって、それぞれの行のオ段長音となる。
  - かこー(書こう)、さそー(指そう)、うとー(打とう)、うたおー(歌おう)、うろー(売ろう)、でしょー(でしょう)、ましょー(ましょう)
5.
- a. 助詞は離して書くのを原則とする。
  - これ　わ　わたくし　の　です。(これは私のです。)
  - ここ　わ、なつ　わ　すずしい　し、ふゆ　わ　あたたかい。(ここは、夏は涼しいし、冬は温かい。)
  - かれ　わ　なつ　でも　ふゆ　でも　じょーぶ　だ。(彼は夏でも冬でも丈夫だ。)
  - てんき　が　くずれる　な　と　おもわせる　の　が　この　くも　だ。(天気が崩れるなと思わせるのがこの雲だ。)
- b. 助詞｢は｣｢も｣が、助詞「に」「で」に重なった場合には続けて書く。
  - うえ　にわ　うえ　が　ある。(上には上がある。)
  - だれ　にも　できない。(誰にもできない。)
  - てがみ　でわ　おそく　なる。(手紙では遅くなる。)
  - きく　だけ　でも　よい。(聞くだけでも良い。)
- c. 接続の「と」は続けて書く。
  - はる　に　なると　つばめ　が　くる。(春になるとツバメが来る。)
- d. 禁止の「な」は続けて書く。
  - いくな　よ。(行くなよ。) そんな　こと　お　するな。(そんなことをするな。)
- e. 用言につく助詞のうちで、「ば」「ても（でも）」「て（で）」「ながら」「たり（だり）」などは続けて書く。
  - よめば　わかる。(読めば分かる。) みても　わからない。(見ても分からない。)
  - くすり　お　のんでも　なおらなかった。(薬を飲んでも治らなかった。)
  - どーぞ　みて　ください。(どうぞ見てください。) うごかないで　ください。(動かないでください。) なきながら　うたった。(泣きながら歌った。)
  - こどもたち　が　でたり　はいったり　して　あそんで　いる。(子供たちが出たり入ったりして遊んでいる。)
  - とんだり　はねたり　する。(跳んだり跳ねたりする。)
- f. 「に」を伴って副詞句となる場合は続けて書く。
  - いまに(今に)、わりあいに(割合に)、とくべつに(特別に)、しぜんに(自然に)、ぐーぜんに(偶然に)、いっしょに(一緒に)、しょーじきに(正直に)、よけいに(余計に)、ありげに(有り気に)、みごとに(見事に)、ゆたかに(豊かに)、じゅーぶんに(十分に)、せいかくに(正確に)、しずかに(静かに)、すぐに(直ぐに)、よーするに(要するに)、あんずるに(案ずるに)、いっぺんに(一遍に)、いちどに(一度に)、さすがに、いまだに、じっさいに(実際に)、たがいに(互いに)、ついでに、ともに(共に)、わりあいに(割合に)、つぎつぎに(次々に)
  - あさ　の　じゅぎょー　が　はじまる　まえに　みんな　で　はなしあい　の　かい　お　ひらきます。 (朝の授業が始まる前にみんなで話し合いの会を開きます。)
6. 複合語には続けて書くもの、つなぎ［-］入れて書くもの、および離して書くものがある。
- あちこち、みのまわり(身の回り)、おもいだす(思い出す)、であう(出会う)、きずく(気付く)
- しんりん-ちたい(森林地帯)、わかり-やすい(分かりやすい)、はなし-つずける(話し続ける)
- ぶんか　こっか(文化国家)、よぼー　ちゅーしゃ(予防注射)、うすきみ　わるい(薄気味悪い)、あんしん　する(安心する)、しっぱい　する(失敗する)、びっくり　する、おとも　する(お供する)
- a. １語としてじゅうぶんに熟したもの、および連濁の現象を生じているものは、原則として続けて書く。
  - じゆーじざい(自由自在)、あさごはん(朝御飯)、あくるとし(明くる年)、のみみず(飲み水)、てのひら(手のひら)、そーごかんけい(相互関係)、じどーそーち(自動装置)、ところどころ(所々)、ちゅーしゃばり(注射針)、むこーぎし(向こう岸)、めざましどけい(目覚まし時計)、とりつける(取り付ける)、すみつく(住み着く)、ねそべる(寝そべる)、こころよい(快い)、ちゅーいぶかい(注意深い)、ちからずよい(力強い)
- b. 複合語を構成する成分語の独立性がそれぞれ強いもの、および成分語の一つ、あるいは全部が独立性が弱く、単独では独立語として普通に用いられにくいものには、つなぎ［-］を入れる。
  - i. 成分語の独立性が強いもの
    - あに-いもーと(兄妹)、がらす-まど(ガラス窓)、はおり-はかま(羽織はかま)、ふろ-おけ(風呂おけ)、はなし-つずける(話し続ける)、つみ-ためる(積みためる)、おもい-きる(思い切る)
  - ii. 成分語の独立性が弱いもの
    - とーさ-きゅーすー(等差級数)、じき-かんだんけい(自記寒暖計)、あんぜん-ちたい(安全地帯)、じえっと-えんじん(ジェットエンジン)、a b c-じゅん(a b c順)、たいぶつ-れんず(対物レンズ)、ね-ころぶ(寝転ぶ)、おい-しげる(生い茂る)、そそり-たつ(そそり立つ)
- c. 成分語がそれぞれ独立性が強く、しかも複合語として誤解されるおそれのないものは離して書く。
  - りくぐん　びよーいん(陸軍病院)、じどー　きょーいく(児童教育)、がいこく　こーろ(外国航路)、じゆー　ぼーえき(自由貿易)、ちゅーしん　しそー(中心思想)、げんし　ばくだん(原子爆弾)、みかた　する(味方する)、かんどー　する(感動する)、すけっち　する(スケッチする)、げんき　よく(元気良く)、いみ　ふかい(意味深い)、かがり　なく
7. 固有名詞は次のように書く。
- a. 国・都・府・県・市・町・村などを伴った固有名詞は原則としてつなぎ［-］を入れて書く。
  - にっぽん-こく(日本国)、とーきょー-と(東京都)、おーさか-ふ(大阪府)、なら-けん(奈良県)、きょーと-し(京都市)、ちよだ-く(千代田区)、はなまき-まち(花巻町)、しぶたに-むら(渋谷村)
  - ただし「町」･「村」を伴わないでは地名として用いられないようなものは続けて書く。
    - ゆーらくちょー(有楽町)、もとむら(本村)
- b. 固有名詞と普通名詞とが複合してできた一つの固有名詞（役所･銀行・会社・団体・場所・施設・建物などの名まえ）は、それが他に同類がなく、ただ一つのものである場合には、普通名詞も語頭を大文字で書くのを原則とする。
  - にほん　ぎんこー(日本銀行)、とーきょー　だいがく(東京大学)、よこはま　えき(横浜駅)、しょーいん　じんじゃ(松蔭神社)、なると　かいきょー(鳴門海峡)、とーきょー　わん(東京湾)、とーきょー　けいばじょー(東京競馬場)、くさつ　おんせん(草津温泉)、うえの　どーぶつえん(上野動物園)、しょーなん　でんしゃ(湘南電車)、こいしかわ　しょくぶつえん(小石川植物園)、とーよこ　ばす(東横バス)、たんな　とんねる(丹那トンネル)、おーさか　しょーせん(大阪商船)、まつしま　かいがん(松島海岸)、さがみ　てつどー(相模鉄道)、しゃくじい　こーえん(石神井公園)、とーきょー　ほてる(東京ホテル)、いずも　たいしゃ(出雲大社)、かも　おーはし(賀茂大橋)、なかの　ぷーる(中野プール)、じんぐー　きょーぎじょー(神宮競技場)、おちあい　かそーじょー(落合火葬場)、とーきょー　きゅーこー　でんてつ(東京急行電鉄)、はまなこ　かんこー　きせん(浜名湖観光汽船)、にっぽん　らいん　おんせん　ほてる(日本ライン温泉ホテル)
  - ただし、分けがたいもの、および連濁現象の現れたものは続けて書く。
    - はんぞーもん(半蔵門)、かたびらのつじ(帷子ノ辻)、じゆーがおか(自由が丘)、みやけざか(三宅坂)、いしやまでら(石山寺)、えどがわばし(江戸川橋)、さるさわのいけ(猿沢池)、すみだがわ(隅田川)
- c. 同類があるものは、普通名詞を小文字で書く。
  - いせざき　めいさん(伊勢崎名産)、なるみ　しぼり(鳴海絞り)、あさひ　びーる(朝日ビール)、やなぎや　ぽまーど(柳屋ポマード)、こーしゅー　ぶどー(甲州ぶどう)、あおもり　りんご(青森りんご)、ぱーかー　まんねんひつ(パーカー万年筆)、みつびし　えのぐ(三菱絵の具)、しんがー　みしん(シンガーミシン)、ころんびあ　らじお(コロンビアラジオ)、ころな　たいぷらいた(コロナタイプライタ)
8. 複合固有名詞を構成する成分語が、いずれも固有名詞である場合にはつなぎ［-］を入れて書く。
- i. 日本人の姓名。
  - ゆかわ-ひでき(湯川秀樹)、みやけ-やすこ(三宅やす子)
- ii. 同一の地名などを区別する場合。
  - いず-ながおか(伊豆長岡)、あたみ-ぎんざ(熱海銀座)、ながと-ふたみ(長門二見)、かんだ-するがだい(神田駿河台)、ねず-やえがきちょー(根津八重垣町)
- iii. 二つの地域を合併して一つの呼び名で呼ぶ場合。
  - うじ-やまだ(宇治山田)
- iv. 会社名などを冠した駅名など。
  - けいひん-かわさき(京浜川崎)、とーぶ-にっこー(東武日光)、ならでん-きょーと(奈良電京都)、にしてつ-はかた(西鉄博多)、けいおー-たまがわ(京王多摩川)、でんてつ-たかさご(電鉄高砂)
9. 「上」「下」「東」「北」「新」などの接頭語のついたて固有名詞は、接頭語の部分も大文字で書き始めつなぎ［-］を入れて書く。
- きた-させぼ(北佐世保)、ひがし-なかの(東中野)、しん-なごや(新名古屋)、ほん-ちば(本千葉)、しも-いたばし(下板橋)、かみ-おーさき(上大崎)、ちゅーおー-まえばし(中央前橋)
10. 「前」「裏」「わき」などの接尾語を伴う固有名詞は、接尾語の部分を小文字で書き、その前につなぎ［-］を入れる。
- たまがわえん-まえ(多摩川園前)、くだん-した(九段下)、ぎじどー-わき(議事堂脇)、がっこー-うら(学校裏)、はくさん-うえ(白山上)、じんぐー-まえ-にしぐち(神宮前西口)